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【閑話休題】ラクサ_辣沙

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 前週に続いてマレーシアの料理シリーズです。今回はラクサを取り上げてみたいと思います。ラクサとは、ガランガルやターメリックなどの香辛料が効いた東南アジアの麺料理で、ババ・ニョニャの料理を代表する食べ物で、マレーシア・シンガポールインドネシアおよびタイ南部において一般的に見られます。

 ラクサは地方ごとによる違いが非常に大きく、ラクサと呼ばれる料理法の共通点は、その出汁が普通は肉ではなく魚やエビからとられることにあります。ラクサは、ムスリムに禁じられている豚肉が使われていないため、ラクサムスリムでも食して差し支えない料理とされ、ムスリムの多いマレーシア全土で食べられている料理となっています。(参照:Wikipedia)

 

【蛇足①】
ババ・ニョニャとは、マラッカ帝国が全盛期を誇った15世紀後半からマレーシアに渡ってきた中華系の人々で、長い年月を経て地域のマレー系と融合していった民族の末裔です。当時には、中国から大船団を組んで世界に回った "鄭和"がマラッカには来たり、マラッカ帝国から中国を当時納めていた王朝である"明"に朝貢貿易をしたりと、交流がございました。料理的には、中華とマレーの文化が混ざった料理となっており、代表的な料理として、魚すりみをすり潰してバナナリーフに包んで焼いた蒲鉾みたいな料理のオタオタ(Otak-Otak)や、白身魚を酸味の効いた辛口のスープカレーのアッサムプダス(Assam Pedas)があります。またマラッカには、ババ・ニョニャ以外にも、ポルトガルの植民地であった関係で、ポルトガル人との子孫がいる村もあります。

 

【蛇足②】
冒頭の写真の道路の左側にあるオレンジ屋根の建物は、20年前に私自身が入り浸ってた同僚の家ですが、これは中華系の人々が多く中国から労働者として、マレーシアに渡って来ていた100年前からある建物です。建物の躯体自体は昔ながらの形のままで、中をリノベーションしながら長く使っているのが特徴となります。はるか昔には首都機能をもっていたことや、マレーシアの独立宣言自体を行った町に、非常に合っており、古都マラッカの街並みを代表する建物の形となっております。

 

 蛇足のが長くなってしまいましたが、ラクサはババ・ニョニャがいるマラッカがオリジナルとなりますが、マレーシア全土で色々な種類のラクサがあり、大きく分けてマラッカのオリジナルをベースとしたカレーラクサ。ペナンがオリジナルとして有名な酸っぱいラクサのアッサムラクサ。そして、その他のパターンがあります。また土地ごとに更に細分化されるため、カレーラクサでも10種類以上、アッサムラクサでも6種類。その他のカテゴリーでも5種類程度あり、全部で20種類以上ある計算になります。それぞれの土地を訪れて、色々なラクサの違いを楽しむのもおもしろいかもしれません。

 

 カレーラクサは、ココナッツベースのカレースープで、また具材として含まれるのは、揚げ豆腐、フィッシュケーキ、エビ、赤い身の生のザルガイが入っております。そして、スプーン1杯のサンバルチリペースト・香菜とともに提供されます。シンガポールにも、シンガポールラクサがありますが、土地によって味は異なります。
 そしてアッサムラクサですが、チリ、魚、タマリンドベースのスープで、具材としては、細切り魚、キュウリ、タマネギ、赤唐辛子、パイナップル、レタス、一般的なミント、ラクサミントを含む細かくスライスした野菜、ピンクのトーチジンジャーです。また麺は米麺で提供され、エビのペーストがのせられます。

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