下記の増加数にも見られる通りの状況で、今週からタイとマレーシアについてはロックダウンを解除して、経済を回し始めるために、段階的に営業再開のステップに入っていくことが決定しております。期間的には3月中旬あたりからでしたので、1ヶ月半程度の期間に渡って、ロックダウンが継続しておりました。なお、シンガポールについては、外国人労働者の寮を中心に起きていた感染爆発が発生していたため、6月1日まで外出制限を延長をしております。
■感染者数 <出典>Worldometerページより
感染者数 死亡者数 回復者数
・シンガポール 18,205(+4,581) 18(+6) 1,408(+348)
・日本 14,877(+1,436) 487(+115) 3,981(+2,172)
・インドネシア 11,192(+2,310) 845(+102) 1,876(+769)
・フィリピン 9,223(+1,644) 607(+106) 1,214(+352)
・マレーシア 6,298(+518) 105(+7) 4,413(+551)
・タイ 2,969(+47) 54(+3) 2,739(+145)
・香港 1,040(+2) 4(±0) 879(+107)
・台湾 432(+3) 6(±0) 332(+51)
感染者の増加率で言いますと、1番大きいのはシンガポール、続いてインドネシア・フィリピンの順となっております。今週解除されたマレーシア・タイについては率で行きますと微増程度に収まっております。また死亡者の増加率でいきますと、元々の絶対数が少ないシンガポールが率的には大きく、続いて日本・フィリピンの順番となっております。
■各国への渡航可否状況 <出典>外務省ホームページより
・マレーシア 3月18日から外国人渡航者の入国を全て禁止(出国は可能)。
・フィリピン 3月22日から当面の間、全ての在外公館における新規査証発給を停
止。また日本を含む査証免除対象国からの入国を停止。発給済みの
査証は3月19日時点でフィリピン国内に滞在している者と駐在外交官
の分を除き,無効。
・タイ 例外的に入国した者に対し、入国時に発熱及び呼吸器症状が確認さ
れた場合はウイルス検査を実施。入国時の検査で陽性の場合は、タ
イの医療機関で隔離・入院治療の措置をとる。陰性の場合、入国後
14日間の自己観察を要請する。3月22日から全ての国からの入国者
に対し14日間の自宅待機を求める。
・インドネシア 外国人によるインドネシア入国及びインドネシアでのトランジット
を原則禁止。例外として一時滞在許可・定住許可を保持する外国
人、外交・公用査証保持者、医療・食料関係者等は以下の条件にて
入国を許可。
①各国の保健当局が発行した英文の健康証明書の所持
②新型コロナウィルス非感染地域での過去14日間以上の滞在
③インドネシア共和国政府によって実施される14日間の隔離を受け
る用意があることの宣言
・シンガポール 短期滞在者(長期査証を有しない者)の入国及びトランジットを禁
止。長期査証保有者のうち労働査証保持者(配偶者・子等を含む)
は、保健や運輸等の公共サービスに関連する業種の労働者以外は、
シンガポールへの帰国を不可。その他の長期査証保持者と永住者は
例外とする。
・香港 過去14日以内に湖北省に滞在歴のある非香港居住者の入境を禁止す
る。また、海外から航空機で香港国際空港に到着した全ての非香港
居住者・中国本土・マカオ・台湾から入境する非香港居住者で,過
去14日以内に左記以外の海外滞在歴のある者の入境を禁止する。香
港国際空港は全てのトランジットを停止。
・台湾 全ての国からの渡航者は14日間の自宅検疫の対象となり、自宅又は
指定地点からの外出、公共交通機関の利用が認められない(従わない
場合は罰則あり)。「自宅検疫」中、所轄の里長(町内会長)等が毎
日1, 2回電話で対象者の健康状態を確認する。
原則入国できない状況は続いているものの若干文言の緩和傾向はあるようです。各国とも国内感染が落ち着いている国は特に、海外から改めて持ち込まれることに対しては非常に警戒をしているため、これを解除するにはまだまだ時間がかかるものと推察されます。特に、各国とも人口に対する検査数の比率や、検査の制度については懐疑的な部分を持っているとは思われますので、シンガポールやインドネシアで要求されている健康証明書の標準化みたいなところで、本当はWHOは何かするべきなのでは!?と個人的には思うところです。