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ビジネスのヒント20〜歴史を知る_インドネシア

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↑ボルブドゥール遺跡/ジョグジャカルタ   ↑ヒンドュー教の楼門/バリ島

 前回に続いて各国の歴史について知る!の第二弾です。セミナーを開催させて頂いていて、各国の歴史について触れることも少なくために、各国の歴史についてさらっと纏めてみる企画のインドネシア編です。

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1. インドネシアの人種

 大小合わせて7,000以上もの島から成り立つ島国であるインドネシアではございますが、言語的にはマレーシア語とインドネシア語では80%程度の互換性があると言われております。ヨーロッパで言えば、スペイン語ポルトガル語のような関係になります。また人種的には、いくつもの民族からなりたっておりまして、一番多いのはジャワ人、そしてスンダ人がおり、マレーシアではメインのマレー人もその中に含まれております。また元々インドネシアに居たブキス人は、18世紀にマレー半島に流れてそこで王朝を建国したという経緯もございます。

 

2. 古代から中世の歴史 <出典:Wikipedia>
 歴史的な記述が出てくるのはマレーシアより非常に早く5世紀にはボルネオ島の東西で王国ができた記述がなされております。またヒンドゥー教はそれよりも早く紀元前1世紀にはインドネシアに、海のルートで伝わって来ておりました。王国が成立したのは、日本で朝廷が成立し始めた時期(最近の研究によって、過去授業でならった日本の歴史は相当書き換えられておりますので、記述が違っておりましたら申し訳ございません。)より更に早く非常に興味深いところであります。

 また7世紀には先に挙げましたスンダ人が設立した王朝がジャワ島西部に。また、シュリーヴィジャヤ王国が、マレー半島のに面するスマトラ島を本拠地として設立され、マラッカ帝国が現れる前までのマラッカ海峡の支配者として王朝を運営しておりました。

 

<余談>

冒頭の写真おボルブドゥール寺院ですが、8世紀にジャワ島で建国されたシャイレーンドラ朝の大乗仏教寺院で、今では世界遺産の一つとしてユネスコに登録がされております。また観光に行く際には、朝日が昇ってくる時間に訪れると荘厳な仏教寺院に朝日が登ってくる絵が非常にマッチして良いと聞いております。

 

 その後、ジャワ島ではいくつかの王朝が興っては消えとした後に、マレーシアと同様に当時中近東との海を通じた交易があったため、11世紀にはイスラム教が伝来してきました。そして13世紀には、当時スマトラ島にあった一つの王国にてイスラムの受容がはじまってきており、その流れはジャワ島にある王国にも伝播していきました。そして15世紀末にジャワ島に新しく起きたドゥマク王国にて、初めて国家的な宗教としてイスラム教が認められることとなりました。

 

3. 植民地時代

 前回マレーシアの時にも記載をさせて頂きましたが、大航海時代の時代の波がマレーシア同様にインドネシアにも押し寄せてまいりました。前回マレーシアのところで、1611年に東インド会社をようするオランダが、マラッカの権益をポルトガルから奪い取った話を致しましたが、その前後に、オランダは、その勢力をどんどん拡大していき、その影響力がインドネシアにも及ぶこととなりました。1602年には、東インド会社はジャワ島に進出し、その後いくつもの王国をその植民地体制の中に組み入れていきました。それと同時に、各国の植民地権益を保有しているその他インドネシアの地域も、戦争によって勝ち取っていき、東ティムールを除く現在のインドネシアと呼ばれる地域の殆どを支配下に置くこととなりました。

 その後、19世紀には東インド会社の解散により、オランダ本国が直接統治するようになったり、20世紀にはオランダ本国から植民地政府に権限移譲をされたりなどの変更はございましたが、1942年に日本軍が侵攻するまで、その植民地体制は継続することとなりました。

 そして20世紀初頭の植民地政策の転換により、日本軍がインドネシアに侵攻する以前より民族主義運動の機運が盛り上がっておりました。その後、日本軍の戦争における状況が悪くなるに伴って、元々独立に対する活動を何十年としてきたスカルノ(その後大統領)グループに、統治体制を移管する準備に取り組み始めました。日本が戦争に負けると同時に、スカルノグループは間髪入れずに独立運動にその活動をシフトし、最終的には、オランダ植民地体制に戻すことなく、独立を勝ち取ることに成功致しました。

 

 ざっとインドネシアの歴史について振り返ってみましたが、いかがでしたでしょうか。マレーシアとは隣同士であるため、イスラム教の流入や植民地となったりということが同時期には起こっておりました。またマレーシア同様に華人も多くインドネシアには流入しており、世界的にみて中国・台湾を除いた華人人口が一番多いのは、インドネシアになっております。そのため、現代では、多くの富を掌中に収めている華人と、華人系以外のインドネシア人との対立も根深かったりしますので、心のどこかには留めておいて頂いた方が良いかもしれません。